日本の紙パルプ産業は、持続可能な社会の実現に貢献するため、古紙のリサイクル、未利用資源の活用、資源・エネルギーの節減を進めてきました。さらに、高度な排水処理、パルプの無塩素漂白など、環境負荷の少ない製造プロセスへの転換に多くの努力を払ってきています。
日本紙パルプ研究所(JPRI)は、日本を代表する紙パルプ会社5社(合併により現在は王子製紙と日本製紙の2社)共同出資の研究所として昭和47年に設立され、環境負荷の少ないパルプ化プロセス、古紙利用技術などの研究を行ってきました。
近年、企業の環境活動そのものが重要となってきています。弊社では、「生き物に優しい紙パルプ産業へ」という新しい視点から環境への影響を見直し、合理的な改善手段を見出すことを目標とし、平成6年度から環境研究に専念しています。環境への負荷を評価するため、排水の生物試験(バイオアッセイ)と、微量の化学物質を分析する体制を整えてきました。紙パルプ産業を取り巻く環境、特に排水放流域の環境保全研究を進め、弊社と工場間の協力による継続的な取り組みにより、工場排水の水質がかなり改善されてきています。
現在の紙パルプ産業は、資源循環型産業の代表的な存在となっていますが、紙の製造には多量の水が必要です。これからは、この水使用が生物多様性に及ぼす影響への配慮も必要と思われます。弊社は大切な自然を守るため、自主的に研究・開発を進め、紙パルプ産業を始めとした、世界の環境研究に貢献できる研究機関になることを目指しています。 |